宇宙空母を駆り連戦連勝の白日夢に耽っておりましたら、
旧友の田中(仮名)から電話がありまして。
「オレ出張で岐阜行くんやけど来いや」
言うまでもありませんが私の生息地は大阪です。
しょうがないので行くことにしました。
彼と犬猿の仲
(その昔「スピッツ太郎とチンパン次郎」というユニットだった)、
g石アナも被害者仲間です。
二人で時間など決めてますとまた電話掛かってきまして。
「会社の上司とメシ食いに行くことになって合流遅れるわー」
g石アナが歌います。(編詞:編集部)
♪昔の上司と 昔の友人
天秤掛けて 上司を優先
そうさ俺様 サラリーメン
アァ〜 やながせブルースー
二人で先に一杯やってました。
ブルースはやながせですが場所は岐阜駅前です。
焼酎こぼしてケータイ水浸しにするぐらい
すっかりできあがった頃主役も解放されまして、
三人で「バロッサ」へ。
会話はなんにも覚えてないのに、
マスターの薦めてくれた「南ア向けギネス」が
美味しかったことは覚えています。
二人が「嫁はんに怒られた話」で盛り上がるのですが、
僕は僕のちいさな奥さんに怒られたことが無いので
ついていけません。
そんな良くできた彼女を自慢したいのですが
恥ずかしがり屋でなかなか脳から出たがらず……
夜更けに社会戦闘員とは別れ
タクシーでg石亭に運んでもらい、
奥様のいない隙に
二人でラブソファに並んで座って
「モーレツ科学教室」のビデオを見て
久しぶりにポンチ君とタイラ博士ごっこ。
あれおもしろいのが、
人によってどっちをやりたがるか決まってるんです。
私は若い頃は博士をやりたがったもんですが
最近はポンチ君の方が楽しい。
部屋に「サイゾー」が転がってまして
「昔はバラエティ番組おもしろかった」の例に
「ごっつ」の画面写真があり、選りに選って
「ボイン5」(ゴレンジャイの一パターン)の写真。
あぁ90年代って実はわりといい時代だったんじゃないか、
と振り返ってしまいますね。
♪あ・ぼい~んぼい~んぼい~ん……
翌朝一宮駅で朝ご飯を食べながら
g石さんに「聖☆おにいさん」を紹介しましたら、
返す刀で
「つの☆だひろ」と「つの☆だじろう」は
兄弟だとティーチしてもらいました。
しらんかった……
唐沢俊一と唐沢寿明が兄弟だ、っていうのは
しってたんですけどね。
あとわたせせいぞうと渡瀬恒彦。
さて、電車にまたがって向かった先は養老。
「養老の滝」のあの養老です。
本店も駅前にありました。
いや、荒川修作先生の「養老天命反転地」を体験に行こうと。
http://www.yoro-park.com/j/rev/index.html
大垣まで出て養老電車(旧近鉄養老線)でゴトゴトと
養老まで。
普段大阪の真ん中に住んでますと、
急峻な山塊が迫る風景を見慣れませんので、
(西日本はどこでもそうかなぁ)
それだけでもう、楽しかった。
駅からは徒歩10分とありますがもうちょい歩きます。
というか案内看板がなさすぎて道に迷う。
なんたって私は方向音痴二段。
奨励会入りを打診されたほどです。
イメージよりかなり広い敷地に午前中ということもあってか
オンリー私一人。
あのね。
んー。
「自然を人間の手で作り出す」
試みだと思った。
つまり芸術って、人が神になろうとする試みかもしれません。
だから畏れられる。
で、それって珍しいでしょ。
人工物を人間が作り出すことも、
自然を変えてしまうことも、
自然に似せた物を作り出すことも、
それはよくありますけど、
人間が自分たちの手で自然を作り出す、というのは。
そこが非常にインパクトありました。
しかし、それなら自然でいいじゃん、という感じ方もある。
というよりも、これにショックを受けてるようでは
脳化が進みすぎで、
「昔裏山走り回った頃を思い出すなぁ」
なんてお父さんの感想の方が正しい気がする。
理屈はともかく、
こんな馬鹿馬鹿しいものを養老の人々を騙くらかして
でっち上げたという事実は極めて偉大で、
男の子として、単純に、非常に羨ましい。
なんのかんので半笑いしながら
1時間半ばかり自分のカラダに染みついた常識と闘いました。
転げ落ちるとガチで死ねるので、もし行かれる場合は
足元はスニーカー以上、服もジーンズ以上の機動性で。
23号沿いのラーメン屋さんでお昼。
よくある国道沿い店舗であまり期待してなかったのですが、
昼時もあってか駐車場にクルマが多く、それ見て決断。
いやさすが支持されるだけのことはあり、
あっさり鰹&鶏ガラしょうゆのスープに
味噌カツを合わせたランチは美味しかったです。
お店の名前は「てっぺん亭」。
心意気やよし。
「ロボット21」が大人気の「養老ランド」など
養老方面でレジャーの折には
お食事のチョイスにいかが?
岐阜周りで定食的なものをいただきますと、
白菜とコンブと魚?の炊き合わせみたいなのが
よく小鉢でついてくるのですが、
あれはなんという郷土料理なんでしょう?
関西で魚と白菜を炊く場合コンブは入りませんな。
g石さん(鉄道オタク)に教えてもらったとおり
養老駅舎は90年の古さを誇り、
そこに50年の歴史を誇る喫茶店があるのですが、
とても「その感じ」を残すいい雰囲気がある……
のに運悪くお昼時でNHKの昼番組が始まってしまい、
今現在に引き戻されてしまいました。
TVが日本を平たくしてると思います。
公共の場ではTVラジオ禁止。
さてこんどは桑名まわりで名古屋へ向かいます。
桑名まで小一時間。
ただし桑名からは近鉄急行で20分かからない感じで、
大垣周りとどっち早いかはタイミング次第で微妙。
JRの車内広告で「北斎展」が
名古屋市美術館でやってたのを思い出したので、
もう4時前(5時閉館)ながら
思い切って行ってみました。
http://www.art-museum.city.nagoya.jp/tenrankai/2007/hokusai/index.html
よかった。
特に肉筆画が大量にあって、
精細感や色彩の透明感が凄かった。
画家として普通にトップクラスですよ。
浮世絵の特殊性とかそんなん抜きで。
見てるだけでキモチイイもん。
もちろん「富岳三十六景」の版画の、
グラフィカルなイメージもすばらしい。
よく言われますように一枚一枚の構図が凝りに凝っており、
しかしイヤミ、どうですいいでしょ?って感じは微塵もしない。
桶の中から覗く、大波の向こう、赤富士黒富士、
どれもステキでした。
興味深かったのが、
お話をもとに一枚絵を繋げていく本がありまして、
端にキャプションがある。
もうこれは完全にマンガでした。
「ドラゴンボール」です。
製本が裁ち切りなの。
見開き大ゴマとかあるし。
この時期に日本のマンガ文化は確立してますぞ。
展示の最後が83歳当時の自画像なんですが、
陽気なじじいが着飾らない重ね着姿で
踊るような軽妙な手つきをしており、
最後にこういう姿を描ける画家は幸せだ、
と思いました。
お帰りは新幹線で。
実は行きのアーバンはアーバンではなく、
(30分発のアーバンはアーバンではない)
2時間半もかかり、ちょっと辟易。
3分おきに来て1時間で大阪に着く新幹線は、
一種の暴力ですな。
今こそ近鉄はサーヴィスで勝負を掛けるしかありません。
椅子が全椅子マッサージチェアとか。
芸者さん呼べるとか。
バファローズの選手のサインボールがもらえるとか。
僕、野茂のが欲しい。
異様に濃度の濃い1日半でした。
しかしこう動き回ってると、
逆に疲れないというか、疲れを感じる隙が無くて、
意外に楽しい。
部屋に籠もって同じ作業続けてると、
ふとした隙にアンニュイな気分がやってきますが、
「ああもうはよいかなはよいかな美術館閉まってまう」
と思ってると無理矢理元気になるというか。
人間は、動き回るようにできてますな。
カラダだけでなく精神も動き回ろう。