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2008/05/10

全体性

↓先日言いました「空気」ってヤツですが、
これまた抽象的かもしれませんが
「全体性」と言い換えるといいかもしれません。
ここでポイントは
「全体は部分の総和ではない」
という点で、
「全体」のイメージをしっかり取っておかないと、
「部分」を作ってる時に
(全体はいきなりできあがるものではありませんから、
 どうしてもその場その場では部分を作ることになります)
フラついてしまう。
ベテランもミスをするのは、
「走ってるうちになんとかなった」経験があるので、
「まあ走り出せばなんとかなるだろ」と走り出してしまう。
で、なんともならない。
百戦錬磨の米軍が戦闘ヘリの開発を断念したり、
しちゃうわけですね。

どうしても未だ我々人類は(笑)
全体と部分をスムーズに結びつける方法論を持っておらず、
(これ私のライフ・テーマです)
でも、
昨日言いましたように、
人間の認識って本来は、
一つの風景を見ても
24mm広角で全体を捉えつつ、
興味中心は400mm望遠でズバンと抜く、
ってな認識をしてるはずで、
どちらかに偏っても違和感を生じます。

懐かしい話ですが昔F1でティレルがね、
画期的なコルセア・ウイングを発明し
活きの良かった頃のジャン・アレジを擁して
勝てはしないけどもよく暴れて、
来季からは最強ホンダV10が載ると。
これはもうすごいことになるよと。
でも実際載ってみるとエンジンが大きく重く
車体のバランスが崩れ、
パワフルすぎて駆動系にトラブルが頻発し、
前年を下回る成績しか上げられず、
ああやっぱりパッケージングってトータルだよね、
と、みんなでしんみりしたことがありました。
ここでも、歴戦のプロ達が要素に目を奪われ
「1+1=2、ううんきっとそれ以上!」
と思い込んでしまったわけですな。
1+1は10にもなれば0にもなる。
キャリア長くなると10になった経験もあり、
都合悪いことは人間すぐ忘れますから、
0になった経験は忘れる。
また、たいていは2近くの結果である、
という経験もその思いこみを補強する。

もちろん逆に全体ばかり見てると
個別案件がさっぱりわからず、
たとえば日本の企業の業績は
サブプライム前まで相当よかったわけですが、
かなり貧困な人の数/割合も増える一方であり、
なんですかそれはと。
全体の経済がうまく行ってる指標が出てるのに、
部分的に見れば緊急を要するような困難が存在する。
こないだNHKでやってましたが、
デンマークなんて人口550万のちっちゃい農業国ですが、
みんな幸せそうでしたよ。
国としてイケイケワッショイなのと、
個人個人の幸せとはどうも基本的には別問題で、
無理にリンクさせんでええんちゃうかなあ、
というのが最近の僕の茫洋たる考え。
リンクさせるものは突き詰めればお金なんですが、
国が関与できるのは
「お金さえあればつくれる幸せ」
まででしかなく、
(もちろんそこを徹底して高効率にやってもらうことは
 必要ではありますけども)
今もっと問題になってるのはそれよりも
「お金ではいかんともしがたい幸せ」
の方じゃないかな、と思います。
これは余談。

まあその、今はまだ確たる方法論がありませんが、
すくなくともこの定理というか法則というか、
「全体は部分の総和ではない」
「ので、両方を注意深く見る必要がある」
てなところを覚えておくと、
よろしいのではないでしょうか。
よく忘れますけども。
手を動かしてなにかを作ると、思い出せると思います。


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